fuku_yoshi

出版社2社で雑誌・コミックの編集業務を中心に10年ほど社畜として勤めていました。実際、経験した編集者のウラ話から、実務的なライティングのコツまでご紹介。気軽な気持ちで読んでいただけたら幸いです。
現在は、ライター兼シナリオライターとして活動中。

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漫画家志望必見!? コマ割りを学ぶ

クリエティブ

はじめに

どうもfuku_yoshi(ふくよし)です。
今回は、漫画のコマ割りをテーマにしたいと思います。

まずはじめに、コマ割りの技術向上や解説については、
小学館のサイトや、集英社のブログを見てください!

僕が今回紹介するのは、編集者視点での漫画のコマ割りです。
パッと見た感じどこにも書かれていない情報もあったので、
参考程度に紹介しようかな、と思います。

漫画家にとって、コマ割り作業はセンスが問われる仕事の一つです。
しかし、コマ割りの裁量はほとんどの場合漫画家に一任されていて、
あまり編集者が口出しする領域ではないと僕は思っています。

事実、各編集部のお抱えとして連載を勝ち取った漫画家たちの方なら、
よほどなことがない限り、編集者からネームの段階でコマ割り修正の
依頼をされることはないのではないでしょうか。
少なくとも、私のいた会社はそうでした。

しかし、これからデビューを目指す方や新人たちには、
ロクに漫画も描けない編集者たちから、
容赦なくコマ割りについてダメだしをされる可能性があります。

では、各社の編集者たちがコマ割りのどこに注目しているのか?

漫画家志望の方は、すごく気になりますよね。
今回は、おそらく大部分の会社で共通するであろう、
編集者が注目するコマ割りを2点ご紹介したいと思います。

今回も参考程度に読んでいただけたら幸いです。

1、絶対的に見やすいコマ割り

漫画において基本のコマ割りは、
圧倒的に読みやすい、見やすいコマ割りかどうかだと思ってください。

そして、十中八九、編集者がコマ割りを見るとしたら、
パッと見たときに読みやすいかどうかを判断しています。

では、どう言ったコマ割りが読みやすいと思っているのか?

個人的に一番参考になると思っているのが、
藤子不二雄先生の「ドラえもん」のコマ割りです。

実際にワンシーンを見てみましょう。

「ドラえもん」藤子・F・不二雄(小学館)

通常の話が進行するコマは、一段2〜3コマのほぼ大きさで設定されており、
基本的に1ページ三段〜四段構成で漫画のコマ割りをしています。

そして、オチなどで強調する際には2段分の大きなコマを使用しています。

コマがシンプルなため、読者も目で追いやすく、
とても読みやすいコマ割りとなっています。

2、持ち込む媒体のコマ割り

大前提は、読みやすいコマ割りということがわかったと思います。

そして、次に編集者が注目しているとしたら、
持ち込む原稿を掲載する媒体にあったコマ割りかどうかです。

編集者は、持ち込まれた漫画が、
将来自社の雑誌なり、webコミックに掲載された時を
想像しながら注目して読みます。

内容はもちろんですが、コマ割りについても意外と注目する編集者はいます。

その理由は大きく2つあります。

  • 媒体には色(カラー)がそれぞれある
  • 媒体には読者のターゲット層が違う

それでは、この2つについて解説していきます。

媒体によって色(カラー)がそれぞれある

各媒体には創刊コンセプトやテーマがあったりする場合があります。
そして、大なり小なり、そう言ったコンセプトに沿った作品が多く掲載されています。

皆さんも感じたことはないでしょうか?

「あ、この作品ジャンプっぽい、これはマガジンっぽい」

など、具体的に言い表せないあの感覚です。

それが、実はコマ割りにもあったりします。

もちろん、ジャンルにも寄ってもコマの使い方は違いますが、
媒体として、見開きを多く使う媒体か、
コマから飛び出すようにキャラクターを強調する遊びを入れるなどです。

これは出版社によっても毛色が違うかもしれません。

もちろん、微々たるものですが、
一度、そういった視点からも漫画を見てみることもいいでしょう。

媒体には読者のターゲット層が違う

そしてもう一つ重要なのが、
媒体によってターゲットとする読者層が違うことです。
特に僕が重要だと感じているのが、ターゲットとしている読者たちの年代です。

基本的に、漫画のターゲティングはざっくり分けて、
10代前半、10代後半から30代、40代以降と3世代あります。
明確にはもっと分類され、さらに男女分けもあるのですが、
ここではわかりやすく3世代にします。

注目すべきは出版社、または媒体がターゲットにしている年代です。

結論を言うと、特に10代前半の子供向けと40代以降からのより年配向けの作品は、
コマ割りはより丁寧にしたほうが好まれます。

まずは子供向けの作品、先ほど紹介したドラえもんを始め、
コロコロコミックを代表にする掲載作品を見ていただいたら
わかりやすいと思います。

「絶体絶命でぢゃらすじーさん」曽山一寿(小学館)

このように、大きなコマを使って、
より見やすく工夫したコマ割りをしているのがわかると思います。

次に、40代以上がメインターゲットの作品にも注目してみましょう。
モーニングで連載されている島耕作シリーズがわかりやすいと思います。

「会長島耕作」弘兼憲史(講談社)

基本的には、遊びを減らした基本に忠実なコマ割りの作品を掲載する
媒体が多い印象があります。

そして最後は、年配の方たちも読む時代劇漫画を見てみましょう。

「剣客商売」大島やすいち、原作・池波正太郎(リイド社)

コマも見やすいですが、極力セリフを減らし、
絵で伝わる工夫がされているコマ割り
ですよね。

コマ割りを考える際、どの年代の人たちに読まれるのか、
それを意識することはとても大事なんです。

最後に

いかがだったでしょうか?

編集者視点からは、とにかく、
ターゲット層の読者が読みやすいコマ割りになっているか
そして、媒体に載せて違和感のないコマ割りになっているか

それらを重要視していました。

漫画を持ち込む際の一助にしていただけたらと思います。

ただ、こう書いておいてなんですが、
個人的には、コマ割りこそ自由にできる部分が多いので、
漫画家さんにはガンガン遊んで欲しいと思っています。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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